ご無沙汰しております、コンチェルトはりきゅう院の松浦聡です!
本日は不妊症関連のニュースについて、ブログを書かせていただきます。
ここ最近、不妊症関連のニュースが増えてきていますね。
さて、タイトルに書いておりますが、着床前診断の年齢条件撤廃に関するニュースについて。
不妊治療の保険適用などもニュースになっているので、誤解されているかたもいらっしゃるかとおもいますが、年齢条件の撤廃は、胚移植する母親の年齢ではございません。
撤廃される可能性があるのは、「産まれても、【成人に達する以前に】日常生活を著しく損なう、重い遺伝性疾患」というくだりの、【成人に達する以前】という部分になります。
「着床前診断」対象広げる最終案示す 日本産科婦人科学会
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210208/k10012854951000.html
「着床前診断」年齢条件を削除 「生命の選別に…」さまざまな声
https://news.yahoo.co.jp/articles/80d2651cd5812dc5597b9577518489aedb28aba8
そうなんです!
現時点で着床前診断が可能なのは、重篤な遺伝性疾患を両親が持つ保因者のケースなどだけで、一般的なご夫婦が流産予防を目的に、自己判断で自由に着床前診断を受けることはできないのです!!
皆さんどう思われますかね?
私自身は、この件は疑問でしかありません。
というのも、妊娠後に行える出生前診断(母体の血液検査・羊水検査・エコー検査など)は希望すれば誰でも行うのが可能で、検査結果を見て堕胎することも可能ですが、受精卵の段階での染色体の検査に関しては認めないというスタンスだからです。
もちろん、着床前診断は胚盤胞(受精卵)の細胞の一部を取って検査するので、侵襲性(胚へのダメージ)の面から推奨しないのは理解できます。
ただ、命の選別とか倫理観などを議論に持ち出すのであれば、出生前診断の方が着床前診断よりも、選別の意味合いは強くなるのではないかと私は考えております。
着床前診断の臨床研究も進んできているので、妊活の保険適用も具体的に時期が決まった今こそ、日本国内での着床前診断の議論も進めるべきかと思います。
年齢が高めのご夫婦からすれば、数少ない染色体正常胚を優先的に移植すれば、費用も時間も節約できるわけですし、流産という精神的ダメージも被らずにすむわけで、患者さん本人にも間違いなく役立ちます。
匿名のSNSではなくブログなので、全てを思いのままに書き切ることはできませんがご容赦ください(-_-;)
不妊症・不育症でお悩みで、できるだけ最短で妊娠・出産をご希望の方は一度コンチェルトはりきゅう院にご相談くださいませ♪