こんにちは、音楽家のフォーカルジストニア(局所性ジストニア)を専門的に診ている、練馬区平和台のコンチェルトはりきゅう院 院長の松浦聡です。
さて、前回に引き続きフォーカルジストニア関連ということで、フォーカルジストニアの予防方法について書いていきたいと思います。
まずは、全く関係ない話からスタートしますが、東洋医学の世界では鍼灸師や漢方薬剤師を上工・中工・下工と3分類します。
上工は病に陥る前に予防してメンテナンスができる施術者、中工は陥った病から他の部位に転移しないように予防ケアができる施術者、下工は病気になった部分を治すことが出来る施術者。
フォーカルジストニアに関して言えば、下工つまり発症した部分を治すことが出来たらかなり名医な気もしますが、症状が悪化している時に初診として診察する時に、まずはこれ以上悪化しないように患者さん自身に納得していただく必要があります。
というのも、フォーカルジストニアを発症して悪化していく人の傾向として、症状があらわれた原因は自分の練習不足で、努力が足りないから下手になったとストイックに思い込んでしまう方が多いからです。
大事なことなので改めて言いますが、フォーカルジストニアを発症するのは練習不足で下手だからではなく、効率の悪い演奏を行っているからでもありません。
真摯に音楽やスポーツに向き合っている方は、誰しもが発症するリスクがあるとお考え下さい。
逆にフォーカルジストニアを発症せずに音楽家生命・アスリート生命を全う出来た方は、努力が足りなかったわけではなく、最初から最後まで直面する問題や課題に対して柔軟に対応できたと、ポジティブにお考え下さい!
このように書くと矛盾しているように見えますが、直感的な右脳タイプの方でも理論重視の左脳タイプの方でも、フォーカルジストニアはだれでも発症リスクがあります。
それはなぜかというと、自分の求める音色を表現するために演奏方法を突き詰めても発症するリスクがあるだけでなく、関節や筋肉などフィジカルの問題を避けるためにフォーカルジストニアを発症するケースもあるからです。
メンタルからもフィジカルからも発症する可能性があるため、どのような方でもリスクはありますが、一部のフォーカルジストニアはある程度予防が可能とも考えており、予防が難しいフォーカルジストニアに対しても、予防及び発症時のリハビリに役立つ方法などもあると考えてます。
この辺の情報ももう少し掘り下げてお話ししようと思いますので、ご期待くださいませ(=゚ω゚)ノ